2025/05/14 15:42:22
基礎控除の額の上乗せも含めて7年分年末調整から可
「所得税法等の一部を改正する法律案」は、「7年度税制改正は衆院の迷走を経て、自公修正案が成立(TAXニュース2025年4月7日掲載)」のとおり、年度末ぎりぎりの本年3月31日に成立し、4月1日に施行されましたが、所得税の基礎控除の額の引上げは、令和7年分の適用に当たって、毎月の給与に係る源泉徴収からの適用は間に合わず、年末調整で精算する手続が必要となります。本年11月30日以前に出国するケースなど、年末調整で対応できない場合の適用関係も確認したいです。
当初の基礎控除の額10万円引上げに加えて、与党が修正した年収200万です円以下の37万円上乗せと、年収850万円以下の4段階における上乗せ特例の適用は、いずれも令和7年分以後の所得税に適用されます。その適用に当たって確認したいのは経過措置で、令和7年中に支払うべき給与等でその最後に支払をする日が同年12月1日以後であるものについて適用され、同年11月30日以前のものは従前の取扱いとなります。昨年の定額減税が6月1日以後の給与から適用されたのとは異なり、基礎控除の額のアップは令和7年分の年末調整となります。
また、令和7年11月30日以前に、死亡した場合や出国をする場合の確定申告書を提出した者等に対する経過措置も設けられ、その申告書記載事項等について基礎控除の異動を生ずることとなったときは、同日から5年以内に、更正の請求をすることができる規定も設けられているので、注意したいところです。
何やら、複雑なことになっています。注意して処理されてください。