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税理士日記

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空き家の譲渡特例「被相続人の居住の用に供されなくなる直前」で判断

2019/07/24 09:05:18

空き家の譲渡特例における要介護などの認定時期

 相続による空き家の譲渡特例は、令和元年度改正により、被相続人の相続開始直前に老人ホーム等に入居などの特定事由により居住の用に供されなくなった家屋や敷地に適用できるようになりました。特定事由とは要介護や障害支援区分の認定を受ける被相続人が老人ホーム等に入居していた場合ですが、この認定時期がいつなのか、このほど公表された改正通達では「被相続人の居住の用に供されなくなる直前」になることが明確化されました。
 改正通達に新設された「要介護認定等の判定時期」(措通35−9の2)によると、被相続人が、要介護認定若しくは要支援認定又は障害支援区分の認定を受けていたかどうかは、「被相続人居住用家屋が当該被相続人の居住の用に供されなくなる直前において、当該被相続人がこれらの認定を受けていたかにより判定する」こととされました。
 同じく老人ホーム等に入居中に相続が発生した場合でも一定の要件を満たせば適用できる相続税の小規模宅地特例では、老人ホーム等の入所後に認定を受けた場合や申請中に相続が起きて、その後、認定を受けたケースも特例の対象とする弾力的な取扱いがされますが、空き家譲渡特例はあくまでも、要介護等の認定を受けて老人ホーム等に入所といった場合に限られ、厳格に解釈される点に注意する必要があります。

 この特例は、相続税の小規模宅地特例よりも要件が細かく厳しいものとなっています。納税者のうっかりミスなど発生しやすい状況です。もう少し弾力的に使い勝手がよいものになってもらいたいです。それでも、法律の主旨は満たすと思います。


過去の領収書などのスキャナ保存

2019/06/26 18:24:29

過去の領収書などのスキャナ保存

 過去の領収書などをスキャナ保存できるようになるほか、税務署に対する申請等の手続も簡素化されます。過去分は令和元年9月30日以後の税務署届出分から適用されます。さらに国税庁が本年7月に予定する通達改正では、スキャナ保存する際のタイムスタンプは受領後1週間以内が要件ですが、「7営業日以内」もOKとするなどの弾力的な運用もありそうです。
 平成31年度の法令改正を確認すると、一つは、新規開業の個人が最初から電子帳簿保存する際の承認申請書の提出期限の特例が設けられました。電子帳簿もスキャナ保存も、帳簿の備付開始日から3月前に承認申請書を提出するのが原則ですが、新設法人は既に設立の日以後3月以内まで認める特例があり、今回、個人事業者についても業務を開始した日から2月を経過する日までの申請を認める特例が設けられます。
 もう一つは、過去分の領収書等のスキャナ保存です。現行法は税務署から承認後に受け取った領収書等から適用されますが、改正により承認を受ける前に作成や受領した領収書等のスキャナ保存を容認します。事前の届出は必要となりますが、過去5年分や7年分の領収書や請求書等を一気にスキャナ保存できることから、保管コストの削減ができます。令和元年9月30日以後に提出する適用届出書に係る過去分の重要書類から適用できます。

 電子帳簿の保存は、あまり積極的にはお勧めしませんが、領収書のスキャナ保存は大変助かります。人手があまりかからず領収書をスキャナで保存できるのであれば?、ありがたいです。場所もとらないため、よいことだと思います。

ふるさと納税の指定制度

2019/05/22 15:08:43

ふるさと納税の指定制度への変更

 ふるさと納税については、地方団体への寄附であれば原則として無条件で寄附金税額控除を認めるこれまでの制度から、総務大臣から指定を受けた地方団体への寄附に対してのみ寄附金税額控除を認めるいわゆる「指定制度」に本年6月から変更されます。これに先駆け、総務省はこのほど、指定を受けるための申出をした地方団体数を公表しました。東京都以外は、全ての地方団体が申出書の提出期限である4月10日までに申出をしたことが分かりました。
 公表資料によると、現在の全市区町村数は1,741で、1,741団体の全てが申出書を提出しました。一方、都道府県数47のうち、提出団体数は46で、注書きとして「申出書等の提出がなかった団体:東京都」と記されています。
 東京都の関係筋によれば、そもそもふるさと納税を東京都に対して行う人が少ないということです。また、ふるさと納税制度に対して、地方税の原則である「応益負担の原則」に反するとの見解を都の税制調査会をはじめとして示しています。このようなことから、今回の申出を取りやめたものと思われます。
 ふるさと納税については、周知のとおり、寄附者に対する過度の返礼品等が社会的問題となっています。これを改めるべく、本年6月からは、返礼品を地場産品に限り、かつ、返礼割合3割以下などの総務大臣が定める基準に適合する地方団体が同大臣から指定を受け、これらの地方団体に寄附した者に対してのみ寄附金税額控除が適用される指定制に移行します。今後は申出に基づき、基準に適合するか否かを総務省等で審査し、新制度施行の6月までに指定の可否を決定していきます。

 ふるさと納税は、庶民のささやかな楽しみですので、幅広く利用できるようにしていただきたいです。一方で、返礼品を地場産品に限った場合、販売業者の選定などは随意的にならないように気を付けるべきだと思います。


ポイント還元事業のキャッシュレス決済

2019/04/25 09:17:57

ポイント還元事業参加のキャッシュレス決済事業者の募集

 経済産業省は3月、本年10月の消費税率アップの反動減対策として9か月間、実施されるポイント還元事業に参加するキャッシュレス決済事業者の登録受付を始めました。
 登録要領によると、クレジット会社などの決済事業者が、ポイント還元制度に参加する中小事業者から受け取る手数料の率を「3.25%」以下にするのが条件です。予算成立前の仮登録は3月20日まで受け付けました。4月以降は平成31年度事業として別途登録を受け付けます。登録は申請書類をウェブサイトからダウンロードし、必要事項を記入して電子メールで提出するものです。一方、ポイント還元制度に参加する中小事業者からの登録受付は4月初旬からを予定しており、キャッシュレス決済事業者を通じての登録となります。
 ところで、キャッシュレス決済に伴うポイント還元事業は、本年10月から2020年6月までの9か月間、消費者が中小小売店等で購入した商品等の代金をクレジットカードや電子マネー、QRコードなどのキャッシュレス決済手段により支払う場合に5%(フランチャイズチェーンの場合は2%)が消費者に還元される仕組みです。参加する中小事業者は、(1)ポイント還元期間中にキャッシュレス決済事業者に支払う加盟店手数料率が3.25%以下(国が3分の1を補助)となり、(2)キャッシュレス決済に必要な端末の導入費用の3分の1を決済事業者、残り3分の2を国が補助することで自己負担なしに導入できます――支援策が受けられます。

 消費税の税率等の改正により、国民の重税感が増しています。この機をとらえてキャッシュレス取引を推進しようという意図を感じます。確かに、極端なことを言えば、全てがキャッシュレスの電子取引となりネットワークで繋がれば、消費税申告に伴うめんどくさい帳簿などの制約はなくなるかもしれません。電子政府のみならず、電子社会まで構築し、効率を上げようということでしょうか。


過度な節税目的の生命保険

2019/03/22 16:10:12

過度な節税目的の生命保険

 過度な節税に利用されているとして、金融庁が一定のタイプの生保商品を問題視したのに端を発し、国税庁が今年に入ってから通達改正に向けて本腰を上げ始めたことから、2月半ばには同タイプの商品の販売を自粛する生保会社が相次ぐ展開となりました。さらに3月4日を期限に国税庁は生保会社にアンケートを行ったとの情報もあり、関係者の関心は通達改正案がいつ公表されるのか、その適用が遡及されるのかに移りつつあります。3月決算を前に駆込みで同タイプの商品を購入して、利益を圧縮する行動は控えたほうがよさそうです。
 問題の節税保険は、会社が契約者となり、役員等を被保険者として加入する災害保障重視型の定期保険です。保険期間の前半は保障の範囲を絞り込む代わりに一定期間の解約返戻金は高く設定するものです。支払保険料の全額を損金算入(法人税基本通達9−3−5)できるとともに中途解約すれば保険料の大部分が戻ってきます。特に国内最大手の保険会社が取り扱う商品がヒット商品となり、多くの中小企業や医療法人が利用しています。 規制の動きとして、まずは金融庁が問題視しました。通達改正にまで及ぶか、国税庁の動きに注目が集まっていましたが、同庁は2月半ば、生保各社に対し同タイプの保険に対する課税方法を定めた上記通達を見直す考えを伝えたことから、生保各社は一斉に販売自粛する動きを見せています。さらに同庁は、通達改正に当たって3月4日を期限に生保各社にアンケートを実施したとの情報もあり、早ければ3月末、遅くとも国税庁の異動時期である6月までにパブリックコメントで改正案を公表し、確定する構えです。

 現場からすれば、お客様にお勧めする節税手段がまた一つ消えたという感覚です。昔から繰り返えされてきたやり取りに、金融庁が入場してきた感があります。過去の契約まで遡求すれば、大変なことになります。
 賢明なる財務省の皆様、そこら辺のバランスはよろしくお願いいたします。

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